広島大学 教職大学院

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学校マネジメントコース

自らと組織の「使命(ミッション)」を追求し、「探究・創造・協働の学び」を促進するマネジメント力を備えたスクールリーダーの育成

 学校マネジメントコースでは、共通科目から20単位以上を履修し、現代的な教育課題についての知識を学び、実践的理解を深められるようにしています。なお、現職教員を対象とする本コースは、教職経験10年以上又はそれに相当する教職経験や研修歴等から、教科指導、生徒指導及び学級経営については、それ相当の能力を有していると考えられます。よって、既に有している能力・知識に相当する授業科目については、特別措置により共通科目の一部の科目については履修を免除し、その代替分の必要単位については、現職教員学生がより必要とする専門分野を深く学習することができるようにします。

 コース選択科目から11単位以上を履修し、新しい学校づくりを牽引し指導的な役割を果たし得るスクールリーダー(学校管理職候補や指導主事等の教育行政職)を育成します。院生は個々のニーズに応じて、教育実践開発コースのコース選択科目も本コース選択科目の必要な単位として履修できますが,コース選択科目の全修得単位のうち、教育実践開発コースの選択科目の単位は4割を超えないこととします。また、「学校経営・行政フィールド調査」の履修を強く要望します。

 コース必修科目の「アクションリサーチ・セミナー」は、他の授業科目における理論と実践の往還する学びを確実なものとして展開するために必要となる、本コースの軸をなす科目です。少人数のゼミ形式の授業です。 本科目は2年間を通して、学校づくり・学校改善に関する院生各自のテーマを設定し、学校づくり・学校改善の実践の省察を通して自らの理論を(再)構築する。具体的には、テーマ設定(セミナーⅠ)→アクションリサーチの計画(セミナーⅡ)→学校づくり・学校改善の実践(セミナーⅢ)→評価・改善(セミナーⅣ)と展開する。

 学校における実習科目の「アクションリサーチ実地研究」では、研究者教員、実務家教員、校長等は、指導教員やメンターの役割を担い、それら三者が一体となってそれぞれの特長を活かし連携協働して指導と支援に当たるトライアングル型指導体制を取り,院生の個別のニーズに応じた細やかで丁寧な指導を行います。

 1年次には,「アクションリサーチ実地研究Ⅰ(教育行政職実務)」と「アクションリサーチ実地研究Ⅱ(学校管理職実務)」を行います。

 「アクションリサーチ実地研究Ⅰ(教育行政職実務)」では、教育委員会において職員をメンターとして院生に10日間の教育行政の実務を経験します。院生は自らのアクションリサーチのテーマをもとに仮説をもって実地研究に臨み、教育行政の実際を知ることによって、教育行政職の姿勢や視野を学び、職務遂行における「ものの見方」の視座を上げ、スクールリーダーとしての自己の使命感を高めます。

 また、「アクションリサーチ実地研究Ⅱ(学校管理職実務)」では、所属校または連携協力校において、校長をメンターとして院生に10日間の学校経営の実務を経験します。密着研修(シャドーイング)を通して、学校管理職の仕事を知りリーダーシップの具体を学ぶことによって、管理職の視野を学び、職務遂行における「ものの見方」の視座を上げ、スクールリーダーとしての自己の使命感を高めます。

 2年次の学校における実習科目である「アクションリサーチ実地研究Ⅲ」、「アクションリサーチ実地研究Ⅳ」では、所属校の校長をメンターとして、院生は所属校において、「セミナーⅡ」で作成したアクション・プランをもとに学校づくり•学校改善を追求します。管理職や同僚の理解・協力を得ながら、Research(現状把握)・Vision(ビジョン)-Plan(計画)→Do(実践)→Check(評価)→Action(改善)サイクルの実践を行い、「探究・創造・協働の学び」を促進するリーダーシップ能力の育成を図ります。

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研究題目例:

  • 「思い」のマネジメント(Management By Belief)を基盤としたカリキュラム・マネジメントに関する研究
  • 挑み続ける教職員が育つ学校づくりに関する研究―協働的省察モデルの構築を通して―
  • 「主体的に学ぶ児童」が育つカリキュラム・マネジメントに関する研究―学びの深さ(学力・学習の質)に着目して―
  • 価値探究(Appreciative Inquiry)の視点に立つ学校の組織開発に関する研究

教育実践開発コース

「探究・創造・協働の学び」への変革を推進し、新しい学校づくりの有力な一員となる新人教員、学校において指導的役割を果たすミドルリーダーの育成

 教育実践開発コースでは、共通科目から20単位以上を履修し、現代的な教育課題についての知識を学び、実践的理解を深めます。コース選択科目から11単位以上を履修し、現代的課題への対応力とともに、授業づくり・授業改善の実践力を身につけます。学校マネジメントコースの授業科目を4単位まで履修単位に含めることができます。コース必修科目「アクションリサーチ・セミナー」4単位、学校における実習科目「アクションリサーチ実地研究」10単位を合わせ、修了要件は45単位以上の履修です。

 コース選択科目の授業では、学校で行われる公開研究会や学習会などに積極的に参加し、現代的課題への理解を深められるようにします。

 教育実践開発コースの特徴は、コース必修科目の「アクションリサーチ・セミナー」(4単位)と「アクションリサーチ実地研究」(10単位)を連動させて履修することにより、学校現場のフィールド理解に基づいた課題への対応力や授業実践力の育成を目指すところにあります。

 本コースのもうひとつの特徴は、学部卒院生と現職教員院生とが協働の学びの場を持つことです。学部卒院生は教師としての自分の将来を思い描きながら、現職教員院生はミドルリーダーとして活躍する自分の姿を思い浮かべながら、実りある学修を進めることができます。

コース必修科目の「アクションリサーチ・セミナー」は、少人数のゼミ形式の授業です。

 授業では、「アクションリサーチ実地研究」での体験的な学びを活かしながら、授業実践研究テーマを設定し、計画を立てて(Plan)、学校現場で実践し(Do)、振り返り(Check)、改善計画を立てて実践する(Action)のPDCAサイクルで、理論に基づいて実践し、実践を振り返って授業を改善していく実践力を身につけます。現職教員院生は、授業実践研究力とともに、ミドルリーダーとして学校の授業づくり・授業改善を推進できる実践研究力を身につけます。

 この授業では、1年前期から2年後期まで段階を踏んで履修し、授業実践研究を行い、最終的に修士論文と同等の報告書をまとめ提出します。

 「アクションリサーチ実地研究」では、大学の指導教員2人(研究者教員、実務家教員)と実習校の熟達教員(メンター教員)1人の、3人の指導教員によるトライアングル型指導体制を取り、院生の個別のニーズに応じた細やかで丁寧な指導を行います。この授業では、実地研究についてのポートフォリオを作成し、指導教員、メンター教員とともに振り返りを行うことで省察力を高め、授業実践を自ら改善できる高度な実践力を育成します。

 学部卒院生は、学部での教育実習体験の上に学校現場の観察・体験・授業実践研究を行い、授業を中心として現場への対応力と実践力を身につけます。

 1年次は、附属校や連携協力校において行い、授業実践研究の課題への理解を深めます。2年次は、1年次に設定した研究テーマと研究計画に基づいて、附属校や連携協力校で実践への参画をしながら授業実践研究を主とした実地研究を行います。

 現職教員院生は、教職経験を活かして課題設定を行い、課題解決のための実地研究を行い、授業実践力とともにミドルリーダーとして学校の授業づくり・授業改善を推進できる実践力を身につけます。

 1年次は、附属校や連携協力校において実践に参画し、課題設定を行います。2年次は、1年次に設定した研究テーマと研究計画に基づいて、原則として所属校において授業実践研究を主とした実地研究を行います。

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研究題目例:

  • 中学校社会科に対する意味づけの拡張・深化をめざす実証的研究
  • 多様な他者との関わりの中で、自己への気づきを保障するための授業開発研究
  • 多様性を認め合う数学科授業の開発〜「学びに向かう力・人間性等」に焦点を当てて〜
  • 思いやりをもって関わり、互いに高めあえる学級づくり―対話を取り入れた図画工作科の授業開発―
  • 「生活や社会の中の音や音楽,音楽文化と豊かに関わる資質・能力」を育成するための授業をいかに実施するか ―中学校音楽科における実践を通した検討―
  • 児童のより良い人間関係形成に向けた小学校国語科の実践研究
  • いじめの未然防止に向けた「ぼっち感」低減のための道徳科を中心としたプログラム開発
  • 英語科の協同学習における安心・安全な自己開示の場づくり―分からないことを「わからない」と安心して表現できる人間関係の形成―
  • 中学校理科における批判的思考の活性化に関する実践的研究
  • グローバル・イシューの複雑性を捉える初等社会科学習単元の開発研究
  • 生徒の「自己肯定感」を高める英語科の授業開発―UDL(自己決定・自己調整)に着目して―
  • 個別最適な学びの力を育てる図画工作科の授業開発
  • 世界に向かう力を培う国語科授業の構想と実践
  • 自己肯定感を高める算数科の授業開発研究-数学的表現力の育成を手立てとした授業実践を通して-
  • 児童ひとりひとりが自分なりの造形的な見方・考え方に気づき、深めることのできる鑑賞授業の開発
  • 高等学校英語科における「思考力・判断力・表現力」育成に関する授業開発
  • 論理的表現力を育成する数学科の授業開発
  • 教職員の多様性を生かした校内研修―内発的改善力を促進する図画工作科の題材開発を中心に―
  • 中学校家庭科におけるピア・ラーニングを用いた授業開発 -学習方略に焦点を当てて-
  • コミュニケーション・スキルの育成に向けた国語科授業の探究―説明的文章読解における推論を中心に―
  • 主体的・対話的で深い学びを保障する高等学校数学科の授業開発 ―問いと振り返りに焦点を当てて―
  • 分析・解釈する力の育成を図る中学理科授業の開発~モデル実験やモデルの活用を通して~
  • 小学校における複式学級での指導を援用した授業開発 ―国語科を中心に―
  • 児童の「動きの知識」から学習内容を構成する体育科授業の研究
  • 「学びの自立」を確立する授業開発-算数を学ぶ意味の実感を通して-
  • いじめ予防に向けた授業に関する研究 ―「特別の教科 道徳」と特別活動における良好な人間関係づくりの学習活動を通して―
  • 地理総合における内省性を重視した批判的思考力を育成する授業の開発
  • 図形領域において動的な見方を働かせる単元開発
  • 汎用的な読解力を育成する文学的文章指導の開発:語りに着目して
  • 小学校音楽科における「思考力,判断力,表現力等」を高める指導と評価に関する研究:音楽科の特質に応じた言語活動に着目して
  • 中学校における性の多様性への理解を深める保健体育科授業の実践的研究
  • 高等学校化学における生徒の学ぶ意欲に関する実践的研究
  • 社会に参画しようとする態度を育成する総合的な学習の時間の単元開発:サ―ビス・ラ―ニングを取り入れた地域課題の探究を通して
  • 中学校理科におけるAR教材を用いた授業開発に関する研究

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